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都道府県別うなぎ生産量ランキング – 静岡・浜松が1位でない理由とは

ランキング

浜松・浜名湖のイメージが強いウナギ、現在は意外な県が生産量1位なのをご存知でしょうか?国産・輸入比率 / 天然・養殖比率 などと合わせ、ウナギ関連データをグラフで確認していきます。

(管理人より)2023/01 生産量ランキングを、2017年版から2020年版に変更しました。

うなぎの生産量ランキング


参考:統計資料 都道府県別ウナギ生産量 – 日本養鰻漁業協同組合連合会

日本養鰻漁業協同組合連合会が公開している、2020年(令和2年)の都道府県別ウナギ生産量(供給量)のランキングがこちら。意外や意外、1位はなんと鹿児島県でした!そして気になる静岡県は4位という結果に。
これは2020年(令和2年)だけの結果ではありません。ここ数年の上位5県は以下の通りで、上位の顔ぶれは全く変動がありません。

1位2位3位4位5位
’13鹿児島愛知宮崎静岡三重
’14鹿児島愛知宮崎静岡三重
’15鹿児島愛知宮崎静岡徳島
’16鹿児島愛知宮崎静岡三重
’17鹿児島愛知宮崎静岡高知
’18鹿児島愛知宮崎静岡徳島
’19鹿児島愛知宮崎静岡高知
’20鹿児島愛知宮崎静岡徳島
鹿児島愛知宮崎静岡徳島
'097,3587,3733,7251,833435
'108,1995,0023,4251,799435
'118,4515,8024,0901,865431
'127,1844,0813,1111,629361
'135,7473,1402,8401,396311
'146,8384,9183,1671,490226
'158,0075,1163,3151,834272
'167,9904,7423,2551,654393
'178,5225,7803,2621,705301
'186,3813,4592,5391,457332
'197,0864,3573,0701,534220
'207,0574,3152,8561,536243

参考:統計資料 都道府県別ウナギ生産量 - 日本養鰻漁業協同組合連合会



参考:統計資料 都道府県別ウナギ生産量 – 日本養鰻漁業協同組合連合会

ウナギ生産量についてもっと詳しくみる…>

 

ちなみに市町村別だと、愛知県・一色町が日本一の生産量を誇っています。
いずれにせよ、静岡・浜松が1位でないというのは少し意外だったのではないでしょうか??実際、本格的なうなぎの養殖は、浜松で始まったとされていますが、なぜ静岡県は1位ではないのでしょうか。

 

なぜ静岡県は1位ではないのか

うなぎといえば静岡県 という常識が崩れ始めたのは、1960年頃からと考えられています。もっというと、1962年のシラス大不漁が原因です。

歴史的なシラスウナギの不漁により、静岡県の養殖業者たちはうなぎを求めて全国へ。まだうなぎ養殖が発達しておらず、シラスウナギの価値が見出されていなかった地域から、高額でシラスウナギを買い上げたのです。これにより、「シラスウナギは儲かる!」と気づいた地方の人々が、次々とうなぎ養殖業に参入。こうしてうなぎ生産量を大きく伸ばしたのが、鹿児島県であり宮崎県だったのです。

 

愛知県のうなぎ生産量のうち、8割は一色町

さて、もう一つ注目したいのが、2位にランクインした愛知県。実は愛知県全体の生産量のうち、約8割は西尾市一色町という自治体が担っています。

この理由について、「ウナギと日本人 [ 筒井功 ]」では以下の通り推察しています。

ここで養殖業が大発展するきっかけになったのは、意外にも伊勢湾台風であった。伊勢湾台風、すなわち昭和三十四年(1959年)の台風15号は、…(中略)…伊勢湾、三河湾周辺の被害が特に甚大だったが、人と家屋以外にも低湿地の水田に壊滅的な打撃を及ぼした。一色町も、そうした地域の一つであり、これを機に町は水田事業からウナギ養殖へ基幹産業の転換を進める。たまたま近くに、古くからの養殖先進地があったことが、それを思いつかせ、また手本にもなったのであろう。

ウナギと日本人 [ 筒井功 ] P57

台風を機に基幹産業を転換するにあたって、浜松を参考にウナギ養殖に乗り出したことが、今の一色町の地位を築いたわけですね。

 

日本一の一色うなぎを食べるなら

一色うなぎを購入する方法はかなり限られていますが、例えば「うなぎのしろむら」さんのような鰻屋では、三河一色産のブランドうなぎにこだわって提供をされています。過去にはテレビで取り上げられたこともある人気店ですので、是非購入してみてください!

村井美樹が訪問した「うなぎのしろむら(名古屋)」のネット予約・お取り寄せ情報 (よじごじdays 2023/01/13放送)
テレビ東京系のバラエティ番組、「よじごじdays」 。毎週月~金曜日 15:40から放送している、関東ローカルの生活情報番組です。 2023年01月13日放送の同番組では、「徳川家康さまと行く名古屋グルメ満喫旅!」と題したコー...

 

うなぎの実態をもっと詳しく知ろう

この記事を読んでいただき、もっとウナギに興味を持っていただいた方へ。

・ウナギは輸入が多いと聞いたけど、実際どうなの?
・昔に比べてウナギの供給量が減ったって本当?

そんな疑問にお答えすべく、当サイトでウナギ供給量の実態をまとめました。



まずは日本全体のうなぎ供給量から。ここでいう「供給量」とは、天然ウナギ・養殖ウナギ・海外からの輸入などすべてを含みます。日本全体でどれだけウナギがあるか?という指標ですね。

このグラフを見ると、2000年以降減少の一途であることがわかります。2013年を境に徐々に増加しつつありますが、それでも2017年は2000年対比で76%減。

テレビなどでよく聞く「うなぎが獲れない」というニュースをデータが裏付けています。

 



こちらは、日本全体のウナギを産地別に分解したグラフです。過去数十年にわたり、日本のウナギ需要が輸入によって支えられてきたことがよくわかります。2017年では、全体の61%が輸入ウナギ。スーパーなどで国産ウナギを見かけることは少なくなりました。

国内 漁獲+養殖輸入量合計
19567,34007,340
19578,43108,431
19589,07709,077
19598,35708,357
19609,00709,007
196111,492011,492
196210,656010,656
196312,608012,608
196416,194016,194
196518,820018,820
196619,841019,841
196722,767022,767
196826,764026,764
196926,470026,470
197019,456019,456
197116,857016,857
197215,773015,773
197317,3546,93424,288
197419,1607,74026,900
197522,95110,92733,878
197628,29114,20742,498
197729,73215,42845,160
197834,17412,10246,276
197938,70413,26851,972
198038,55415,35653,910
198135,90417,80053,704
198238,56910,97149,540
198336,30717,32853,635
198439,60316,85456,457
198541,09441,14882,242
198638,02540,18478,209
198738,40740,21278,619
198840,89255,66896,560
198940,97757,83798,814
199039,98368,174108,157
199140,09374,115114,208
199237,39177,365114,756
199334,83079,038113,868
199430,38080,852111,232
199530,03072,234102,264
199629,49687,279116,775
199725,051105,762130,813
199822,83199,703122,534
199924,028106,156130,184
200024,883133,211158,094
200123,800133,017156,817
200221,819120,472142,291
200322,60094,573117,173
200422,409107,864130,273
200520,22777,59097,817
200621,03579,387100,422
200722,93380,353103,286
200821,22243,92365,145
200922,66946,17968,848
201020,77853,06573,843
201122,23534,06156,296
201217,54219,66037,202
201314,33918,25832,597
201417,73920,19737,936
201520,18931,15651,345
201618,97831,47050,448
201721,05032,27453,324

 


 

輸入元の国についてもう少し分解してみましょう。産地を詳しく見ていくと、中国・台湾が大半を占めていることがわかります。

 


 

一方の国産ウナギ。こちらについてもグラフで見ていきましょう。

国産ウナギと聞くと「天然ウナギ」をイメージする方が多いかもしれませんが、それも昔の話。今や国産ウナギの99%以上が養殖ウナギです。自然で獲れるウナギはどんどん減少していってしまっているのですね。

 


国産ウナギの需要を支える、養殖技術。そんな養殖が日本で最も盛んなのが、鹿児島県です。鹿児島県だけで、日本全体の養殖ウナギの41%を供給しています。

 


鹿児島産ウナギは、ボリュームにすると8,522トン(2017年)。2位愛知県、3位静岡県と続きます。

鹿児島愛知宮崎静岡徳島
'097,3587,3733,7251,833435
'108,1995,0023,4251,799435
'118,4515,8024,0901,865431
'127,1844,0813,1111,629361
'135,7473,1402,8401,396311
'146,8384,9183,1671,490226
'158,0075,1163,3151,834272
'167,9904,7423,2551,654393
'178,5225,7803,2621,705301
'186,3813,4592,5391,457332
'197,0864,3573,0701,534220
'207,0574,3152,8561,536243

参考:統計資料 都道府県別ウナギ生産量 - 日本養鰻漁業協同組合連合会

 

 

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